先月、エスカレーターの手すりから身を乗り出した子供が、手すりとアクリル板に首をはさまれ大けがをする事故が起きた。また、夏にはエスカレーターに足をはさまれ、指を切断したケースも報告されている。エスカレーター事故は年々増え続け、子供だけでなく高齢者にも多い。駅や大型店舗などで毎日のように利用しているエスカレーターだけに注意が必要だ。(平沢裕子)
≪高齢者の転倒≫
日本エレベータ協会(東京都港区)の調査によると、社会的な福祉対応の高まりやバリアフリー法の適用、ビルの高層化などでエスカレーター台数は増加しており、特にスーパーや交通機関での増加率が高い。これに伴い事故発生数も増加、平成5年から6年の2年間に420件だった人身事故は、15年から16年の2年間では674件と1・6倍に増えていた。
このうち16年8月30日から12月31日の4カ月間に発生した313件の事故について分析したところ、転倒・転落が304件と97%を占めていた。その6割が61歳以上の高齢者だった。
原因を分析すると、87%はけがをした本人の行動が原因となっており、なかでも「よろけた、バランスを崩した」が166件と最も多かった。さらに、バランスを崩した理由として、一般成人の場合は酒酔いや意識障害(めまい、発作)の生理的要因があげられるが、高齢者では生理的要因がない人も多いという。
同協会の塚田典彦部長は「高齢になることで身体能力は低下する。とくに乗り込み時に足が十分に上がらず、つまずく人が多い。転倒しないためには、乗り込み時はできるだけ足を上げるよう意識し、必ず手すりにつかまるようにしてほしい」とアドバイスする。
≪子供は親が注意≫
一方、子供の事故の多くは、親の不注意が原因になっている。小さい子供の転倒・転落事故では、保護者が手をつないでいないケースが多かった。また件数は少ないが、乳幼児の転落事故が4件発生。これらはすべてエスカレーター上でベビーカーが転倒した事故だった。ベビーカーを押したままエスカレーターに乗る姿をよく目にするが、危険はいっぱいだ。
子供は、自分で気をつけられる大人と違い、予期せぬ行動を起こすもの。安全対策をとっていても、そのすき間をぬうような事故が起こるのを防ぐためには、日頃からエスカレーターでは「遊ばない」「ふざけない」ということを子供にしっかり覚えさせることも必要だ。
≪ステッカーで喚起≫
さらにエスカレーター事故は他人を巻き込む恐れもある。「上の人が倒れてきた」「上の人が落ちてきた」「物が落ちてきた」「歩行している人がぶつかってきた」など、事故に巻き込まれた例は少なくない。エスカレーターを歩行する人は、自分が加害者になる可能性があることを認識する必要がある。塚田部長は「手すりにつかまることで、ある程度、巻き込まれ事故から身を守る自衛策になる」という。
同協会では、エスカレーターの安全な乗り方を呼びかけたり注意を喚起するステッカーを作製、駅やスーパーなどのエスカレーターのそばに貼るよう依頼している。
塚田部長は「手すりにつかまる、黄色の線の内側に立つなど正しい乗り方をすることで多くの事故は防げる。とはいえ、エスカレーターは『動く乗り物』。階段より安全と思っている人が多いが、動く乗り物である以上、危険もあるということを知ってほしい」と注意を呼びかけている。
≪ステッカーで喚起≫
さらにエスカレーター事故は他人を巻き込む恐れもある。「上の人が倒れてきた」「上の人が落ちてきた」「物が落ちてきた」「歩行している人がぶつかってきた」など、事故に巻き込まれた例は少なくない。エスカレーターを歩行する人は、自分が加害者になる可能性があることを認識する必要がある。塚田部長は「手すりにつかまることで、ある程度、巻き込まれ事故から身を守る自衛策になる」という。
同協会では、エスカレーターの安全な乗り方を呼びかけたり注意を喚起するステッカーを作製、駅やスーパーなどのエスカレーターのそばに貼るよう依頼している。
塚田部長は「手すりにつかまる、黄色の線の内側に立つなど正しい乗り方をすることで多くの事故は防げる。とはいえ、エスカレーターは『動く乗り物』。階段より安全と思っている人が多いが、動く乗り物である以上、危険もあるということを知ってほしい」と注意を呼びかけている。
