コンビニ各社がフライドチキンや空揚げなど店内で調理する「ファストフード」を強化している。店内調理の草分け的存在であるミニストップは15日、クリスマスに向け12月14日から辛口チキンを期間限定で販売すると発表した。最大手のセブン−イレブン・ジャパンは試験期間を終え、全国展開を開始。ファミリーマートやローソンも品ぞろえの拡充で対抗する。 店内調理商品は、できたて感を消費者にアピールできるうえ、利益率が高いというメリットがある。各社とも売り上げの伸び悩みや単価下落を打開する起爆剤と期待しており、湯気が立ち上りそうな“熱々”の争いが激しさを増しそうだ。 ミニストップの辛口チキンは辛さの中にもうまみのあるチリペッパーを効かせた。価格は168円で、“本家”の日本ケンタッキー・フライド・チキンの同種類の商品より安く設定し買いやすさをアピールする。 スナック担当の大久保直子さんは「他社も数種類を販売しており、差別化が必要になっている」と、意気込む。 一方、揚げ物などでは後発のセブン−イレブンも10月から店内調理器を各店に導入しフライドチキンや「和風鶏唐揚げ」など5種類の販売を開始。来年2月までに全店の4分の1の約3000店まで拡大する計画だ。 6月から約300店で試験販売を行い、満を持しての全国展開。持ち株会社のセブン&アイ・ホールディングスの村田紀敏社長は「客数は伸びているが、一人当たりの単価が伸びない。品ぞろえに問題があった」と、狙いを説明する。 2001年にフライドチキンを発売し、05年度に6000万本を売り上げるなど先行するファミリーマート。昨年10月に発売した骨なしの「ファミチキ」をリニューアルしたほか、女性向けの新商品の発売も予定しており、今年度は1億2000万本を目指している。 上田準二社長は「(セブン−イレブンが)われわれのグレードに到達するには時間がかかるだろう」と自信をみせる。 「からあげクン」を20年以上販売するローソンも今月6日にチキンステーキ串、13日にフライドポテト黒コショウ味を相次いで発売するなど品ぞろえの強化を急いでいる。 店内調理はパッケージが不要なことなどでコスト削減が可能で、利益率は「おにぎりなどの3割に対し、5割近い」(業界関係者)という。調理して売るため、店員がやりがいを感じモチベーションが高まるという効果も期待できる。 これまでコンビニの主役だった弁当の販売が、ハンバーガーチェーンなど他業態との競争で苦戦し、客単価の低下の原因となっているだけに、各社とも店内調理商品での巻き返しを狙っている。 |
